- HPをはじめて作る方は「HPデザインさえかっこよければいい」と自然に考える
- しかし、顧客はHPデザインは比較検討要素ではない・HPデザインを気にしない
- 顧客目線で素晴らしいHPデザインではなく、個人的な性癖を満たすデザインを作りがち
- 性癖によって第三者に理解できない謎のHPが完成し、集客できないケースも多い
- HPデザインがかっこよければ、顧客を安易に騙せるのかをよく考えてみましょう
ホームページ制作を検討中の方へ、「キレイなデザインのホームページを作りたい!」「自分のサイトはかっこいいデザインにしたい!」と考えていますよね。やっぱり、ホームページはデザインが命!デザインさえよければ、これから紹介する魔法のような奇跡が起きるんです!
HPデザインは魔法を起こす?
あなたがホームページで申し込みをしたり買い物をした体験を思い出しながらこれらの魔法を想像してみてください。
魔法1.HPデザインがかっこよすぎて、不思議な力で原宿のクレープ屋さんに来てしまった60歳のおじさん
HPデザインの魔法
クレープ屋さんのHPデザインがかっこよすぎて、なぜか原宿の行列のできるクレープ屋さんに来てしまいました。60歳のワタシが女子高生に混じって行列にならんでいると視線が痛いです…。
HPデザインさえかっこよければ催眠・洗脳効果も出て、ターゲットとしていない顧客も無理やり集客できるのでしょうか?
魔法2.名画座で三船敏郎特集を観るつもりが、HPデザインがかっこよくて女性向け映画を思わず観てしまった60歳のおじさん
HPデザインの魔法
名画座の「三船敏郎」特集に行くつもりでしたが、ホームページのデザインが派手でかっこよかったので思わず女性向け映画の「刀剣乱舞」を観てしまいました。劇場内は私以外全員若い女の子。変質者を見るような目でジロジロ見られるわ、ストーリーもおじさんに共感できる要素はゼロ、最悪でした…。
HPデザインさえかっこよければ催眠・洗脳効果も出て、ターゲットとしていない顧客も無理やり集客できるのでしょうか?
魔法3.家で新作ゲームをしたいのに、HPデザインがかっこよすぎて、信州の秘境温泉に一人旅に来ています
HPデザインの魔法
旅行なんてしたことないんですが、旅館のサイトデザインがかっこよくて、わざわざ予約してしまいました。バスが一日2本しかない信州の秘境温泉。実際の旅館は料理もまずくて風呂もきたないボロ旅館。早く家に帰ってゲームがしたい…。
HPデザインさえかっこよければ催眠・洗脳効果も出て、ターゲットとしていない顧客も無理やり集客できるのでしょうか?
こんなことありえるでしょうか? あなたの人生で一度でもHPデザインがカッコよくて買いたくもないものを思わず買ってしまったなんてことがあったでしょうか?
魔法なんて起こりません!なぜなら見込み客はあなたのHPデザインが欲しいわけでもHPデザインに金を払うわけでもないから。HPは営業ツール。見込み客がHPに求めているのはデザインではなくサービス・商品の性能やコスパ、競合と比較検討するための情報です。
しかし、あなたはHPデザインのことしか考えられなくなる
あなたがホームページを作るとき、なぜか見込み客や競合他社、あなた自身のサービス・商品の質やコスパについてすっかり忘れ、ホームページのデザインだけが気になってしまいます。
自分・サービス・商品を見つめ直すことから逃げてしまうからこそ、HPデザインにこだわる
自分自身のダメなところを見つめたり、顧客視点でライバルと比較することは恐ろしいことです。逃げたくなるからこそ、「HPのデザインこそ重要なんだ!」「HPのデザインが良ければ集客できる!」と思い込んでしまいます。
お客さまの中でも「顧客視点で自社と他社を比較するとどうでしょう?」という質問をすると、なぜか怒り出したり、関係のない自慢話をはじめたり、黙り込んだりと、無意識に話をずらしてしまいます。デザインのせいにできればどれだけ楽なことか。企業HPの9割が集客に失敗しているんです。対峙できないことも大きな原因でしょう。
【自戒を込めて】真摯に課題や自社サービス・商品と向き合わない人は自ら死に向かう大手企業でも無意味なデザインリニューアルが何の成果も出さずに行われている
実際、大手企業でも「HPで集客できないから、デザインをリニューアルする」という不条理なことが行われています。「文章は古いHPの使い回し、デザインだけコンペで募集、(見込み客ではなく)偉い人がかっこいいと思うデザインを採用」というリニューアルがほとんど。デザインなんか新しくしたところで集客力が上がるわけではありません。企業ホームページの9割が集客に失敗しているという信じたくない統計データが出ていますが、ホームページリニューアルもほとんど失敗しています。
本当にあったデザイン失敗談
墓の広告が必要だったのに、遊園地のような謎の広告が完成したお話
誰に何円で売るか? どうやって営業するか、オープンまでの細かなスケジュールやタスク、そもそも売り物すら完成していなかったのに、なぜか新聞広告のデザインを作りはじめ、デザイン制作会社と喧嘩していた、というお話。
裸の王様社長「わしのかんがえたさいきょうのほーむぺーじをつくれ!」その結果…?100万円のこだわりデザイン、もちろん集客でき…?
起業したばかりなのにHPデザインにこだわって高額なホームページを作成。WEB制作者からは反響があったが見込み客からの反響はなかった。なぜならどんなサービスを何円で提供するか?という基本的なことすらホームページに掲載していなかったから、というお話。
AppleみたいなHPデザインにすれば不思議な力で集客できる?
AppleみたいなHPデザインにしたところで何の集客効果もでないのに、なぜかAppleみたいなデザインにすることが最優先事項になり大失敗した起業家のお話。
「ホームページをAppleみたいなデザインにしろ!」30代起業家・バイト生活からの脱出大作戦まとめ
フリーランスの約4割が1年で廃業、企業ホームページの9割が集客に失敗しているという不都合な真実があります。
あなたも失敗しないためデザインは一旦優先度を下げ、文章や自身のサービス・商品に目を向けましょう。